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2020-02

シャガール展に行く。#リュウ67 - 2013.07.17 Wed

「シャガール展行きたいね」
「ウン」

 リュウと私のあいだで何回かこのやりとりがあり、7月15日(月/祝)に、北海道立近代美術館で開催されているシャガール展(2013/6/29〜8/25)に行ってきました。メンバーは、リュウと私とイブキです。イブキは私たちの手伝いです。
 ワタルは、月曜日はディサービスとショートスティ利用日でもあるため、お願いしました。ワタルの各事業所には、その日夫と美術館に行きたいとも伝えました。
 今回のお出かけですが、事前に確認することが何点かありました。身障者用の駐車場はどうなっているのだろうか。車イス対応のトイレはあるのだろうか。せっかくだから、二階のレストランで食事をしたいけど、車イスのまま入って行けるのかどうか、席は予約はできるのか、刻み食は対応してくれるのか。以上のことです。
 まず、駐車場ですが、難病で入院中の夫と美術館に行きたいと伝えると、館のすぐ近くに停められるということで、名前を告げて予約しました。すぐ近くと聞いて、貸し出し用の車イスがあるかどうかお聞きし、あるとのことで、お借りすることにしました。遠くなら病院の車イスを、近くなら美術館の車イスをお借りしようと思っていたのです。そこでいったん電話を切りました。次にレストランに電話しました。
 車イス使用の夫とレストランを利用したいけど大丈夫ですか?、刻み食はできますか?席の予約はできますか?と聞きました。
 すると、車イスのまま席に座れます。席の予約はむずかしいのですが、レストランの開店くらいに来ていただけると、ほぼ確実に座れると思うし、こちらも気にしています。あと、刻み食も対応します、こちらに来ていただいてから、選んでもらっても対応できますと言って下さいました。事前にメニューを選ばなくでも、それほど種類がないので、その場で対応できるとのことで、これはまた嬉しいと思いました。最後に、利用する日時と名前を告げました。

 リュウのここのところの体調は、手と足の動きがじゃっかん鈍く、自力でスプーンをなかなか口にはこべない、歩行も歩幅がちいさい感じです。でも会話は、まあまあです。

さあ、出発です。
 私とイブキは自宅から病院に行きました。そしてリュウの着替えをし、イブキの助けも借り車の助手席に座ってもらいました。
 道立近代美術館は北一条線沿いにあるので途中から北一条線に入りました。同じく北一条線沿いにある札幌時計台の近くを通ると、時計台の鐘がカーンカーンと鳴りました。11時の鐘の音です。

「リュウ、時計台の鐘がちょうど鳴ってるよ!」
「ウン」

 さあ、北海道立近代美術展に着きました。どこから入るのかわからないので、電話すると、女の人が出てきてくれ、誘導してくれました。そして、車イスを持ってきてくれ、それに座り、裏口のようなところから中へ。
 時間的にまずは、二階のレストランで食事です。エレベーターで上がり、レストランに。レストランに入って行き、事前に電話で伝えていた者ですと伝えると、

「お待ちしていました。車イスのまま、こちらのテーブルへどうぞ」

と入口に一番近い席に案内されました。電話で応対してくださった方が言っていた通り、開店後まもなくはそれほど混んでいませんでした。
 そこでリュウとイブキは、「和風ハンバーグセット」を頼みました。リュウは刻み食、イブキは普通食です。
 私は「シャガール展ランチ」を頼みました。

 リュウは私が持参したいつも使っているスプーンで何口か食べられましたが、手が思うように動かずなかなか食べられません。そこで私がスプーンですくってリュウの口にはこぶと、むせたりすることなく完食することができました。食後にホットコーヒーをいただきました。

 無事にレストランでの食事が終わり、よかったです。

 レストランのみなさんにお礼を言って出口を出ると、二階のロビーが見えました。壁いちめんが大きなガラス窓になっていて、美術館の前庭が見えます。そこから庭の造形物や、池などが一望できます。

「シャガール展見る前に、ちょっとあっちに行こう!」

と私が言い、ロビーから、美術館の前庭を眺めました。変わらぬ風景だと思いました。

 それからエレベーターで一階に行き、いよいよシャガール展を観ます。車イスのまま入って行ったのですが、すぐに私が、

「立って歩いて見ようか?」

と言いました。絵画が立って歩く人の位置にかけてあり、車イスだと上を見上げなければなりません。リュウは前傾姿勢なのでそれは困難です。絵画から離れて見ると全体も見えてくるのですが、それだと、車イスと絵画のあいだにほかのひとが通る格好になり、さえぎられてよく見えません。リュウは、

「ウン」

と言い、車イスからおり、私にささえられ、ゆっくり歩いて見てまわりました。うしろから、車イスを押したイブキがついてきています。展示場内の足元が暗くてよく見えないようで、それから歩幅もちいさくて、ゆっくり確かめるようにして歩きました。絵も、一枚一枚じっくり見ていました。
 途中、座席があるスクリーンコーナーがあり、リュウもみずからすすんで座りました。そこでは、オペラ座の天井画だとか、フランス各地の教会を飾るステンドグラスだとかが、写し出されていました。迫力のある映像ばかりです。ひとりの人間のつくり出すものは偉大ですね。ふと、シャガールは、どこにむけて発信していたのだろうかと思いました。
 映像を見終わり、また、展示物の続きを見て歩きました。ある絵画のところでリュウがボソっと、

「ムナカタシコウにニテル」

と言いました。シャガールと棟方志功が似てる?そう言われてみると、女の人を書く輪郭の筆の感じとかが少し似ているのかもしれません。

「へ〜〜」

 私はリュウに感心しました。

 絵画のほかにも、シャガールがデザインした舞台衣装や、タペストリー、陶芸、像、聖書の挿絵の原版なども展示してあり、それらも見ました。私は、展示物の説明の一番あとに、「個人蔵」と表示されているのがたくさんあり、その三文字がとくに気になりました。

 最後まで行って出てきましたが、喉がかわき、自動販売機を探しましたが、どこにも見当たらず、途中コンビニに寄ることにしました。
 係の人に、車イスと身障者用駐車場をお借りしている者だと言い、案内してもらいながら車のところまで行き、そのとき乗っていた車イスから降り、お礼を言い、車イスをお返ししました。無事に観ることができ、よかったです。

 途中、コンビニ寄り、何が飲みたい?と聞くと、

「シャーベット」

と言うので、シャーベットを買ってきて、食べてもらいました。冷たい冷たいシャーベットでした。とても暑い日でした。

 その日はリュウと私が好きな絵画を鑑賞することができ、楽しめることができ、よかったです。
 イブキも黒子のようについてきてくれていました。

sya.jpg

追記(8/25):「飲料の自動販売機は、館内には設置せず、正面玄関を出た西側に設置しております。この次おいでの折りには、係の者におたずねくださいませ。」←北海道立近代美術館さんのメールより




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プロフィール

vanilla

Author:vanilla
「やさしいまなざし」は「Vanilla Web Site」の日記の部分です。

登場人物(平成28年11月現在)
 
佐藤リュウ(59歳)←夫
佐藤バニラ(永遠の20歳)←私
佐藤イブキ(社会人)←長男
佐藤ワタル(福祉施設通所)←次男

 夫佐藤リュウは、平成17年頃(48歳)より、物が二重に見える、手に力が入らない、全身が重苦しく感じる症状があり、会社勤務ができなくなりました。
 若年性のパーキンソン病の疑いとのことで、平成18年(49歳)より神経内科に通院し、平成19年にはパーキンソン病関連疾患と診断名が付きました。
 その後、平成22年 (52歳)、診断名が若年性の「進行性核上性麻痺」に変わりました。
 ずっと自宅より通院していましたが、平成24年4月に自宅外で転倒骨折し、手術入院となってしまいました。入院時、誤嚥性と思われる肺炎も併発していて、現在も入院中です。平成26年11月19日に胃瘻造設しました。
 夫が仕事ができなくなった平成17年時、上の子が小学校6年生、下の子が小学校2年生(多動と自閉で特別支援学級在籍)でした。
 私は、平成19年より、平日フルタイムで仕事しています。たくさんの方のお力をお借りし、生活しています。
 北海道在住です。

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