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2020-03

転院の日 #リュウ13 - 2012.07.16 Mon

 今日(7月10日)はS病院から、M病院への転院の日。

 前日に看護師さんから、9時半から女医で主治医H先生の病状説明があり、10時にS病院のワゴン車でM病院に向かうと、説明がありました。
 その日、親戚のT夫妻も手助けに来てくれました。看護師さんに呼ばれたので、9時半すぎにT夫妻と別室に入りました。そこにはH先生がいました。リュウは病室で待機していました。

 H先生、平成18年の最初の受診から今日までずっと、リュウの主治医をしてくれました。私は、「お医者さんに何でもお任せした方がいい」と当初思っていて、あえて、自分から情報は収集しないで、病気の知識も身につけないで、先生の指示に、従っていました。
 そのうち、私の中で、だんだんと先生に疑問や不信を感じるようになってしまい、ある日、「旅に出ます」と受け付け窓口に手紙を置き、S病院を離れてしまいました。でも、旅には出ましたが、結局、S病院に戻ってくることになりました。
 その時、「疑問質問は伝えよう、病気や薬のこともある程度調べよう」と決心しました。
 それからは、最初はリュウは一人で通院していたので、連絡ノートを作り、リュウの一ヶ月の様子を記し、リュウに持っていってもらいました。薬も処方されなくなった薬があったら、どうしてなくなったのかと、ノートに書きました。これをこの量、飲ませると調子が悪い、とか、以前飲んでいたこの薬を復活させて欲しいとか、思っていることを書きました。
 先生もひとつひとつ対応してくださり、だんだんと私が先生を信頼するようになっていきました。
 今思うと、不信に思うようになった原因は、私が質問をしなかったり、自分の考えや要望を言わなかったことだと思います。病気になって受診する際、ある程度の病気や薬に対する知識を持ち、疑問に思うことがあったら、伝えた方がいいと感じました。
 H先生は、いつも同じ態度でリュウに接してくれていました。リュウに、ゆっくりとはっきりと話してくれ、「前より今の方がいいですね」とリュウに外来診察室で言ってくれます。そう言われるとリュウは嬉しそうな顔をします。
 入院中の回診の時に、今現在のリュウにも、きっとそういう風に、リュウに言ってくれていたのだろうと思います。私はリュウに時々質問していました。
「H先生に回診で会った?」と。でも、「会わなかった」と言ったり、「それが、気が付いたら、どこにでも登場していて、びっくりするんだよ」と言ったりしていました。「どこでもって、リハビリの時とか?」「そう、リハビリの時」とリュウが答えました。

 転院の日の病状説明の冒頭で、「今日で佐藤リュウさんは私の手を離れますが」とH先生は言いました。
 まさに、その通りでした。今までの受診の際の色々なシーンが頭の中をめぐります。
 トーマスやトイストーリー、ドラえもんのそれぞれの映画のリュウの理解度を先生に真剣に伝えると、いつもと変わらぬ態度で、先生の意見を伝えてくれました。
 リュウの主治医がH先生でよかったと思いました。

 病状説明が終わり、リュウを迎えに病室に行き、病室から出ると、H先生がいました。
 H先生は、リュウにニッコリと笑い、「佐藤さんお元気でね」と声をかけてくれました。
 そして、自ら、エレベーターの前まで私たちを導いてくれ、エレベーターのボタンを押してくれました。
 そして、エレベーターのドアがあき、私たちが乗り込むと、リュウに「さようなら、お元気でね」と車イスに乗っているリュウの目の高さで笑顔で挨拶してくれました。
 外来診察が終わって、最後に先生が挨拶する、私たちが見慣れたいつもの笑顔です。

 H先生、リュウを一生懸命診察して下さり、私にも対応して下さり、ありがとうございました。
 感謝の気持ちでいっぱいです。

 それから、リュウにかかわったS病院の看護師さん、介護福祉士さん、作業療法士さん、理学療法士さん、言語療法士さん、スタッフの方々、そしてソーシャルワーカーさん、ありがとうございました。

 転院先のM病院は、S病院と連携しているので、また、お世話になる時があるかと思いますが、それぞれのプロの方たちが自分の使命を遂行している姿は、素敵でした。




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プロフィール

vanilla

Author:vanilla
「やさしいまなざし」は「Vanilla Web Site」の日記の部分です。

登場人物(平成28年11月現在)
 
佐藤リュウ(59歳)←夫
佐藤バニラ(永遠の20歳)←私
佐藤イブキ(社会人)←長男
佐藤ワタル(福祉施設通所)←次男

 夫佐藤リュウは、平成17年頃(48歳)より、物が二重に見える、手に力が入らない、全身が重苦しく感じる症状があり、会社勤務ができなくなりました。
 若年性のパーキンソン病の疑いとのことで、平成18年(49歳)より神経内科に通院し、平成19年にはパーキンソン病関連疾患と診断名が付きました。
 その後、平成22年 (52歳)、診断名が若年性の「進行性核上性麻痺」に変わりました。
 ずっと自宅より通院していましたが、平成24年4月に自宅外で転倒骨折し、手術入院となってしまいました。入院時、誤嚥性と思われる肺炎も併発していて、現在も入院中です。平成26年11月19日に胃瘻造設しました。
 夫が仕事ができなくなった平成17年時、上の子が小学校6年生、下の子が小学校2年生(多動と自閉で特別支援学級在籍)でした。
 私は、平成19年より、平日フルタイムで仕事しています。たくさんの方のお力をお借りし、生活しています。
 北海道在住です。

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