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2020-02

病院祭での院内コンサート #リュウ27 - 2012.09.23 Sun

 8月18日の病院祭のプログラムに、「13時から院内コンサート」というのがありました。
 S病院は、正面玄関から入ったところに待合室があるのですが、壁にピアノが置いてありました。私は、なぜピアノがあるのだろうと、思いました。そして、このピアノがたくさん鳴ったらいいなと思いました。
 今日、その時が来ました。
 13時に一階のロビーに行くと、そのピアノが移動してあり、演奏できるようになっていたのです。
 そして、13時に、三人の主婦のような方が登場し、院内コンサートが始まりました。
 リュウと私も設けられたイスに座り、コンサートを楽しもうとしていました。
 パンフレットを見ると、演奏する曲目と、三人の方のプロフィールが書いてあり、経歴の最後に、三人とも「音楽療法士」と記されていました。
 「私たちは、老人施設や病院で演奏活動をしています」と言いました。
 私は、音楽療法士さんによるこうしたコンサートのことは、テレビや新聞で目にしていましたが、自分が患者の家族の立場で参加するのは、初めてです。

 まず、ピアノの連弾とバイオリンのような楽器(パンフレットを紛失してしまい、思い出せません)で、オリンピックのテーマソングを演奏してくれました。
 病院に本物の楽器の音色が響きわたります。
 今度は、変わった形のタンバリンが配られました。リュウにも配られました。「幸せなら手を叩こう」という曲に合わせて、タンバリンを渡された人が、合図とともに叩くのです。リュウも合図を見て、叩きました。上手にできました。
 リュウも他の患者さんも、楽しそうに一生懸命、タンバリンを叩いています。でもなぜか、

(シアワセナラテヲタタコウ・・・)

その歌詞が、私の頭の中をぐるぐるまわるのです。
 
 次に、ホワイトボードが正面に移動し、そこに、黒いマジックで、縦書きに大きな文字で書かれた歌詞が登場しました。「ふるさと」です。

 「さあ、みなさん、一緒にうたいましょう〜」

と音楽療法師さんが言いました。
 ピアノの伴奏で、みんなが歌詞を見ながら、うたい始めました。

(リュウは?)

 リュウを見ると、顔を上げ、ホワイトボードの字を追い、一生懸命声を出し、うたっていました。

(リュウ、ホワイトボードの字が見えるんだ・・・。それに、うたう声も出せるんだ・・・。)

 私は、S病院で、言語療法士さんが行なっていたリハビリを思い出しました。

 「リュウさん、壁にぶつかるくらいの声で、あーーーーーーーーーー!ハィ!」

 そう言われると、言語療法士さんと同じくらいの、ぶつかるくらいの声が出たのです。

(リュウ・・・、やろうと思ったら、声も出るし、字も見えるんだ・・・)

 私は、また不思議に気持ちになりながら、色んな思いがわき上がって来て、涙が出てきました。そんな私に気付くことなく、リュウは、一生懸命「ふるさと」をみんなと一緒にうたっています。

(リュウは、どうして病気になってここにいるんだろう?私も、どうしてここにいるんだろう?リュウもかわいそうだし、私もかわいそうだ・・・)

 そういう思いにとらわれてしまい、やっぱり、涙が出ます。
 でも・・・、まわりを見渡してみると、リュウも含めて、他の患者さん、家族の人、地域の人、みんな楽しそうに、積極的に参加しています。シクシク泣いているのは、わたしひとりなんです。

(やっぱり・・・・)

と、私は思い直しました。

 リュウも私も、他の患者の人も、かわいそうなんかじゃない!失ったことをなげくのではなく、いまに感謝して、いまを楽しもう!リュウをはじめ、みんながそうしている。ストレッチャーに横になり、点滴の棒もある患者さんも、一生懸命楽器を演奏していました。

 院内コンサート、ピアノもあるし、年に一回じゃなくて、月に一回がいいな〜!と思いました。

 お祭りを開催して下さった病院の方々、今回コンサートを開いて下さった音楽療法士のみなさん、ありがとうございました。


↑変わった形のタンバリンを一生懸命叩くリュウ。


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プロフィール

vanilla

Author:vanilla
「やさしいまなざし」は「Vanilla Web Site」の日記の部分です。

登場人物(平成28年11月現在)
 
佐藤リュウ(59歳)←夫
佐藤バニラ(永遠の20歳)←私
佐藤イブキ(社会人)←長男
佐藤ワタル(福祉施設通所)←次男

 夫佐藤リュウは、平成17年頃(48歳)より、物が二重に見える、手に力が入らない、全身が重苦しく感じる症状があり、会社勤務ができなくなりました。
 若年性のパーキンソン病の疑いとのことで、平成18年(49歳)より神経内科に通院し、平成19年にはパーキンソン病関連疾患と診断名が付きました。
 その後、平成22年 (52歳)、診断名が若年性の「進行性核上性麻痺」に変わりました。
 ずっと自宅より通院していましたが、平成24年4月に自宅外で転倒骨折し、手術入院となってしまいました。入院時、誤嚥性と思われる肺炎も併発していて、現在も入院中です。平成26年11月19日に胃瘻造設しました。
 夫が仕事ができなくなった平成17年時、上の子が小学校6年生、下の子が小学校2年生(多動と自閉で特別支援学級在籍)でした。
 私は、平成19年より、平日フルタイムで仕事しています。たくさんの方のお力をお借りし、生活しています。
 北海道在住です。

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