FC2ブログ

2020-02

リュウ、今まで朝食のパン、残してくれてありがとう。 - 2015.03.22 Sun

 今から約10年前、リュウはからだがもの凄くだるいと言って、仕事ができなくなりました。

「じゃあ、リュウは家事で、私が仕事する」

 二人で決め、役割分担が反対。リュウは私がしていたこと、ワタルの小学校の送り迎えや訓練に連れて行ったり、買い物、食事の支度や茶碗洗いとかをできる範囲でしてくれました。リュウ自身もS病院に通院しながら。
 ワタルもイブキも小学生で二人とも必死だったよね。

 でもリュウは少しずつできることが少なくなってきて、その分私の負担が徐々に増えていきました。そうしたある日悲劇が。ゴミを捨てに行ってくれたリュウが転倒し骨折、そのまま入院生活に。

 その日を境に家族が一人うちからいなくなるなんて想像していなかった。さっきまでいた家族が。

 でも離れていてもリュウは家族の一員に変わりないから、私は毎日病院に行きました。私は相変わらず何役も何役もこなして。

 そして入院生活が1年経った頃、リュウはだんだん食事ができなくなってきました。

 私はどうにか食べてもらえないかと朝を入院前と同じパン食を希望。

 本人の食欲が湧き元気が出ないかとパン食にしてもらったのに、リュウは二個出るパンのうち1個を、会社帰り毎日寄る私のために残してくれるようになりました。

 私に残さないで全部食べて元気になって欲しかったけど、リュウが私にできることと考えた精一杯の気持ちかと思い、涙が出そうになりながら喜んでいただくことにしました。

 ありがとう、リュウ。

 どんな大金持ちもお金で買えることができない貴重なパン、一個一個写してアップしたよ。

 最初のアップは2013年6月4日だった。

 看護師さんが私にも頂戴と言っても首を縦に振らず、私のために残してくれたパン。私だけが食べることができたパン、毎回毎回幸せの味がしました。
 そうそう、北海道新聞の「いずみ」に『夫が残してくれたパン』が載って、それを読んだ同級生のY君が忘れられない感想を寄せてくれたよ。

「バニラにはもったいない旦那さんだな」
って。

 いつかはパンの終りが来ると漠然と思っていて、その兆候は先月の2月27日の連絡ノートに看護師さんの字で書かれていたね。

 飲み込んだはずのパンが上がってきて息が止まった?パンはもう無理かもしれないって。

 この病気は、飲み込む力もだんだん弱っていくね〜。

 私は一晩考え次の日、リュウにも言って、パンを止めてもらう決心をしたこと伝えました。でもT先生がパンをスープに浸すなどして本人の好きな物食べさせてって。涙が出るくらい有り難かった。看護師さんの対応も有り難かったです。


 その後食べられる状態ではなく3月9日で朝食は中止になったと、T先生、S看護師さんから聞きました。熱が出てその後昼食も中止になり、夕食も中止に。現在夕食は私の希望もあり復活しています。


 3月9日で朝食が中止になったと聞いて私はそれほど動揺しませんでした。なぜなら2月27日にのどに詰まり、私がもうパンは無理かな?残してくれるパンも無理かな?とリュウに話した時、

「ソンナコトナイサ」

と言ってくれ、あぁ、リュウの気持ちはこれからもずっと変わらないんだとわかったからです。パンがなくなってもその気持ちはなくならない。私もそのこと忘れないでずっとずっと覚えていようと思います。


 それにしても、最近病気じゃなかった時のリュウの姿が目に浮かびます。
 今までもこういうことがあって、それは、節目節目の時に思い浮かんだと思う。だから今は節目の時にいるんだと思います。

 今までも何回も節目があり振り返ってみると、苦しいことや悲しいことばかりではなく、楽しいことや幸せなこともありました。

 これからも同じだね、苦しいことや悲しいことばかりではなく、楽しいことや幸せなこともあるね。きっときっと。


 リュウ、今まで朝食のパン残してくれて本当にありがとう。




↑病院でリュウの横で食べた最後の3月7日のパン。


↑まったく食べられなかった3月9日のパン。夜も調子が今ひとつで私もパンを食べる余裕がなく家に持ち帰りました。


↑3月6日のパン。


↑3月5日のパン。


↑3月3日のパン。「ひなまつり」のカードが添えられていました。


↑3月2日のパン。


↑3月1日のパン。


関連記事

トラックバック

http://vanilla2984.blog26.fc2.com/tb.php/621-2baf9bca
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

江口優子さんの『山崎座』。 «  | BLOG TOP |  » やまちゅうは犯人じゃない⁉︎

医療講演会配布資料

最新記事

昨日から面会制限に。 Feb 27, 2020
リュウ、床に段差に見える。 Feb 27, 2020
「認知症の進行が止まっている」とT先生に言われる~! Jan 27, 2020
リュウ、約一年ぶりに、トイレでオシッコできた! Jan 27, 2020
リュウ、熱で病院で年越し。 Jan 07, 2020
新しい靴でうまく歩けない Dec 30, 2019
新千歳空港の「ドラえもんとキティちゃんの有料ゾーン」は各種手帳で無料に。 Nov 17, 2019
リュウ、お誕生日おめでとう〜! Nov 17, 2019
国民皆保険が効かなくなる日米FTAが締結??? Nov 15, 2019
久しぶりの発語。 Nov 15, 2019

プロフィール

vanilla

Author:vanilla
「やさしいまなざし」は「Vanilla Web Site」の日記の部分です。

登場人物(平成28年11月現在)
 
佐藤リュウ(59歳)←夫
佐藤バニラ(永遠の20歳)←私
佐藤イブキ(社会人)←長男
佐藤ワタル(福祉施設通所)←次男

 夫佐藤リュウは、平成17年頃(48歳)より、物が二重に見える、手に力が入らない、全身が重苦しく感じる症状があり、会社勤務ができなくなりました。
 若年性のパーキンソン病の疑いとのことで、平成18年(49歳)より神経内科に通院し、平成19年にはパーキンソン病関連疾患と診断名が付きました。
 その後、平成22年 (52歳)、診断名が若年性の「進行性核上性麻痺」に変わりました。
 ずっと自宅より通院していましたが、平成24年4月に自宅外で転倒骨折し、手術入院となってしまいました。入院時、誤嚥性と思われる肺炎も併発していて、現在も入院中です。平成26年11月19日に胃瘻造設しました。
 夫が仕事ができなくなった平成17年時、上の子が小学校6年生、下の子が小学校2年生(多動と自閉で特別支援学級在籍)でした。
 私は、平成19年より、平日フルタイムで仕事しています。たくさんの方のお力をお借りし、生活しています。
 北海道在住です。

全記事表示リンク

全ての記事を表示する

↑クリックするとNo.1(2012/6/23)からの一覧が表示されます。ブログ内検索(「三剤療法等)もここでできます。

リンク

ドクターコウノの認知症ブログ

↑名古屋フォレストクリニックの河野和彦先生の情報発信。認知症状がある人にお勧め。月曜日更新。

リンク

↑意思伝達を助けるためのサイトです。

カテゴリー

勤労ちゃん専用掲示板

勇気のある他の方もどうぞ〜。

老眼の方のための大きくて見やすい掲示板はここをクリックしてください。

月別アーカイブ

02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  04  03  02  01  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06 

ブログをお知らせした方々

(順次お知らせしています)

▶リュウ、イブキ、ワタル
▶S病院H医師
▶リュウの家族親戚、近所の方々、友人S田さん、友人I田さん、友人Tさん、友人Oさん
▶私の家族、友人Tさん、友人Sさん、友人O夫妻
▶S医師
▶私の職場上司
▶W社長、U本さん
▶イブキママ友
▶リュウのケアマネージャーKさんとS看護師さんをはじめ訪問看護のみなさん、リュウのデイサービスGのYさんとスタッフの方々
▶癌で闘っている同級生P君とG先生と仲間たち
▶ADHDのお子さんのママでありご自身が癌で闘っている同級生のKちゃん
▶奥さんがリュウと同病である短大のK先生とゼミのみんな
▶ワタルの幼稚園時代の先生方、小学校時代の先生方、中学校時代の先生方、児童会館の館長Iさんと職員の方々、訪問介護ステーションMのKさんとスタッフの方々、ヘルパーTさん、児童デイサービスHのスタッフのみなさん、ケアサービスステーションKのMさん、NPO法人WのMさん、児童ディサービスSのYさん
▶特別支援学級のママたち
▶私のたくさんの友人
▶進行性核上性麻痺の患者・家族の会のPSPのぞみの会のみなさん

バニラ宛メール

↑上の封筒をクリックすると各々のメールフォームが開きます。そこからメール送れますが、不都合がある場合は、walnuts65♫gmail.comコピーし「♫」を「@」に置き換えて、お好きなメールフォームから送信してください。