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2020-02

病室でNさんと二人だけのコンサートの思い出。 - 2015.08.23 Sun

 リュウがM病院で一昨年ノロウィルスにかかった時のことです。
 その日病室に行くとノートにこんなことが書かれていました。

「Nさんがリュウさんに断りハーモニカを吹いたら、それに合わせてリュウさんが歌っていました」

 この二人だけのコンサートは偶然の産物です。
 ノロウィルスにかかった患者がいる病室はドアを閉める。その時病室に人が少なく、Nさんとリュウしかいなかった。そこで、Nさんはハーモニカを吹いても大丈夫かとリュウに断り、吹いたのです。

 Nさんは窓側のベッド。リュウは対角線上の廊下側のベッド。

 曲は「故郷」だったよう。

 その時リュウは大声で歌っていたんじゃないだろうか。Nさんのハーモニカの伴奏で。どんな気持ちだったかな。Nさんは歌うと思わなかっただろうリュウが歌ったから嬉しかったかな。リュウも久しぶりに歌えて嬉しかったんじゃ。

 その年、こんなこともありました。

ー ー ー ー ー

『中秋の名月 #リュウ73』 - 2013.09.19 Thu

 今日、病院に行くと「十五夜」のイラストのカードが、リュウのテレビ台に貼ってありました。
 季節を感じさせてくれる病院のこうしたお心遣いはうれしくて、ありがたくて、私はそのカードをはがし、ディスペースのふたりの目に入るテーブルの上に持って行き、ふたりでそれを見ながら、リュウが夕食を、私はリュウが残してくれたパンを食べました。
 夕食を食べ終わり、病室に戻ると、窓ぎわの患者さんのNさんと看護師さんの会話が聞こえてきました。

「あ、見える!満月のお月様。Nさん、教えてくれてありがと!」と看護師さん。
 その言葉を聞き、「お月様、見えるんですか?」と私。
「見えますよ!」とNさんが言い、続けて、「みなさんにも見せて上げてください」と看護師さんに言いました。
 その言葉で、「リュウ、見せてもらおう」と言って、ふたりで窓ぎわへ。

 電気を消して、Nさん、当直の看護師さん、リュウと私で、雲のあいだから見えている満月を見ました。
 私は、この瞬間をこのメンバーで共有し、見ていることが、何ものにもかえがたい貴重なものであるような気がして、月のかたちの満月のように気持ちもまん丸くなりました。

 でも、Nさんの向かいの窓ぎわの患者さんは、そのお月様が見えないようで、ベッドをずらそうか、と看護師さんが言うと、そこまではいい、と患者さん。看護師さんが鏡を取り出し、お月様を写して見えるようにと努力したのですが、見えない、とのこと。そこで私は、さっき携帯電話で写した写真をお見せしました。
 少しでもお役に立てたでしょうか。

 今夜はお月様、ありがとう。

 ー ー ー ー ー

 リュウよりずっと前からM病院に入院していた同室のNさんは今年になってから、今ひとつ調子が悪そうでした。だんだん食べられなくなり、私たちともやりとりがあったのですが、夏の初めにお亡くなりになりました。私はショックを受けています。リュウがこの病院に入院してから、Nさんとご縁ができ、嬉しかったです。

 在宅時はご自身も車いすで、その上車いすの親御さんを介護していたNさん。
 書道の先生だったNさん。
 いろいろありがとうございました。
 安らかにお眠りください。



↑2013年9月19日撮影。みんなで病室から見た満月。




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プロフィール

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Author:vanilla
「やさしいまなざし」は「Vanilla Web Site」の日記の部分です。

登場人物(平成28年11月現在)
 
佐藤リュウ(59歳)←夫
佐藤バニラ(永遠の20歳)←私
佐藤イブキ(社会人)←長男
佐藤ワタル(福祉施設通所)←次男

 夫佐藤リュウは、平成17年頃(48歳)より、物が二重に見える、手に力が入らない、全身が重苦しく感じる症状があり、会社勤務ができなくなりました。
 若年性のパーキンソン病の疑いとのことで、平成18年(49歳)より神経内科に通院し、平成19年にはパーキンソン病関連疾患と診断名が付きました。
 その後、平成22年 (52歳)、診断名が若年性の「進行性核上性麻痺」に変わりました。
 ずっと自宅より通院していましたが、平成24年4月に自宅外で転倒骨折し、手術入院となってしまいました。入院時、誤嚥性と思われる肺炎も併発していて、現在も入院中です。平成26年11月19日に胃瘻造設しました。
 夫が仕事ができなくなった平成17年時、上の子が小学校6年生、下の子が小学校2年生(多動と自閉で特別支援学級在籍)でした。
 私は、平成19年より、平日フルタイムで仕事しています。たくさんの方のお力をお借りし、生活しています。
 北海道在住です。

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